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COLUMN

2017/02/02

トロンプルイユ(騙し絵)の系譜

ロベルタの代名詞の一つでもある「トロンプルイユ」。フランス語で「騙し絵」を意味する言葉で、ファッションの世界では、主に目の錯覚を利用した柄を指します。ポケットやリボンなどを、実際に付けるのではなくプリントで表現するようなデザイン、目にしたことがあるのではないでしょうか。

ロベルタとトロンプルイユ


実は、ロベルタの創業者ジュリアーナは、ファッションの世界にトロンプルイユを持ち込んだパイオニアのひとりです。はじめてこの技法を採用したのは1950年頃のこと。ヴェネツィアの老舗工房ベヴィラクアの高級ベルベットを使ったバッグを構想したときでした。デザインスケッチの通りに金具やベルトを付けていくと、バッグが重くなりすぎてしまう。そう気付いたジュリアーナは、留め金もベルトもその他のパーツも、すべてベルベットの柄として織り込むことを思いつきました。こうして特注ベルベットを使った贅沢なバッグ「バゴンギ」が誕生。モナコ王妃グレース・ケリーをはじめとして、世界中のセレブリティに愛されるバッグとなりました。


やがてジュリアーナは、服のデザインにもトロンプルイユの技法を持ち込みます。女性が自立し、活躍する新しい時代。ジュリアーナは、新しい時代を生きる女性のために、ただ身体を通すだけでいい服を考えたのです。そして生まれたのが「パネルドレス」と呼ばれるドレス。ボタン、ベルト、ジャケット、シャツの折り返しなどをすべてプリントで描いた画期的なドレスは、大成功を収めました。

トロンプルイユの名手、ヴェロネーゼ


ロベルタ、そしてファッション界に大きな影響を与えたトロンプルイユのアイデア。その発想の源は、ジュリアーナが生まれ育ったヴェネツィアの文化にありました。ジュリアーナのインスピレーションの元であり、ヴェネツィアを代表する画家のひとりでもあるパオロ・ヴェロネーゼは、トロンプルイユの名手でもありました。代表作のひとつ、バルバラ家別荘の壁画には、開いたドアから顔を出す少女など、至る所にトロンプルイユによる遊び心が散りばめられています。

優雅さの中に遊び心を

直営店公式ラインにもトロンプルイユのアイデアは受け継がれています。「ADRIA」や「CHELSEA」に使われるCROSS柄は、離れてみるとチェック柄にも見えるようデザインされています。またトートバッグ「UNO」のフラップやバイカラーのお財布「ISAR」には、一見するとキルティングにも見えるような型押し革を使っています。こんなデザインの中に潜むちょっとした遊び心が、ロベルタらしさを形作っています。

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